青い鳥

アール・デコ挿絵本の魅力を思いつくまま

エノテカの「ワイン閣下」C.マルタン

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 午後、遅めのランチを取りながらふと壁を見ると、なんと「ワイン閣下」がいらっしゃるではないか!以前からよく来ているのに、あまりにインテリアにとけ込んでいるせいか永らく気づきませんでした。

「ワイン閣下」はワイン商社の二コラ社が発行した販促本です。需要拡大を狙って産地や飲み方を記した全5巻の啓もう書で、最終巻の挿絵をマルタンが担当しています。

大胆なデフォルメのオールテクスト(フルページ挿絵)が有名ですが、インテクスト(文中)のカットもとてもオシャレ。1920年代バブル期だけあって、紙や印刷も限定挿絵本に負けないクオリティです。

昭和2年に、はるかなパリで出版されたワインの販促本が100年の時を隔てて令和2年のJAPONでワインショップの壁を飾るのも愉快です。

違和感なくシックなインテリアを引き立てているのはやはりマルタンの力量によるものでしょう。

 

今日の一冊:「ワイン閣下」第5巻 1927年、二コラ社刊