青い鳥

アール・デコ挿絵本の魅力を思いつくまま

" 細野観光 " の観光客

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カメラ目線で前髪パッツンの男の子。このモノクロ写真をポスターに選んだ時点で、展覧会「細野観光」のプロモーションは大成功したしたようなもんです。だって、人口のボリュームゾーンたる団塊のジジババたち数千万人は、みんな自分のアルバムをのぞき込んだ気がするはずですから。私を含めて・・・

「細野観光」は細野晴臣といういささかシュールなミュージシャンがよく分かった気になる不思議な展覧会です。なかでも印象深いのは、幼いころのおもちゃがていねいに保存されていること。そのこと自体がHAPPYな人生を彷彿とさせます。音の出るおもちゃ、つまり楽器が多いのはさすがです。

アーティストは普通、作品で勝負するものですが、こんな風に本人の存在自体がアートと化したら無敵ですね。美術ではさしずめ横尾忠則あたりかな、文学では最近肩の力が抜けてきた村上春樹もそろそろお仲間入りかもしれません。

アーティストならぬ身でもそうありたいとは思うのですが、努力してなれるものでもありません。道教ではそういうのを「仙人」と呼ぶそうです。